2014年3月11日火曜日

茶飯釜の茶事終えて

 啓蟄も過ぎ、そろそろ春を地上にも感じたい早春の日。日本には再び冷たい春の日でした。しかし席中でご飯を炊く茶事を控え、寒さ嬉しくいそいそと準備にはいりました。

いつものごとく1週間前より支度に入りますが、今回はひな祭りを終えたばかり、引き続きでしたので、少しハードでありました。8日の茶飯釜に向け、水屋班の十河さんが6日よりお手伝いにはいってくださり、連読3日間本当にありがとうございました。
また黒一点の藤原さま、前日からお休みとっての半東役、回を重ねる毎に良くなれて下さり将来頼もしくおもいます。
自宅で向付けの試作品つくりご主人に食べてもらい、写真ながしてくださいました岸さん
貝柱をウドでまいて、下味、そして菜の花添え、春の息吹感じ上出来でした。

いよいよ当日、ベテランの宗純さん指導の元に、水屋はながれだします。席中は5人でしたが、お詰めと半東の兼任の藤原さんは、一番忙しくたちはたらいて下さりお疲れになったことでしょう。
定刻11時。冷たいですが春の陽浴びてのつくばいで手を清め、なごみ庵への席入りです。お稽古茶事ともうせど、皆さん緊張の時間です。
炉中は 車座に継がれたたっぷりの種火。いよいよ初炭。釜は釣り釜で茶飯釜です。
釜の前後には 『餓来飯』 『喝来茶』 と刻まれています。一つの釜で、ご飯炊き、お茶のお湯もわかす、常のお稽古には見られない珍しい釜です。ご飯は席中で亭主がお米を湯炊きいたします。自在を上げながら、炊き具合を調節いたします。そして炭良くおこるように、亭主とともに、客も助けて、火吹き竹にて、炭をおこします。
ふんわりとふくらみ、いい香りするご飯。亭主はやれやれ、ご飯の炊き具合に神経使いますので、成功し、なによりでした。
お客さまには、亭主自ら飯碗に注ぎ分け正客よりお詰めへまわします。
その後、金色(かないろ)という真鍮の鍋で汁をあたため、鉄鍋で、また鍋もの。本日は合鴨とネギの鍋でした。
こうして席中で全て、ご飯も汁も接待いたしますので、水屋班はだいぶ楽です。
よって、見内のお稽古茶事でしたので、お濃茶とお薄席は、お客班におことわりして、9名全員でたのしみました。時間も二刻で終了いたし、楽しい1日となりました。



1 件のコメント:

  1. この季節の醍醐味、素敵なお茶事です。笠原先生のお教室は 素晴らしい~です。

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